展覧会
の基礎知識
ここで言う展覧会とは、社団法人日本犬保存会の支部主催の展覧会で、支部展
(おおよそ都道府県単位。
他には三多摩、津山、北九州、など) または連合会が主催する連合展(例えば関東連合展など)のこと
です。他には、日本犬愛好家の夢の大舞台とも言える本部主催の全国展
がありますが、一般の方にとって
は近場で実施される支部展の方が見に行ける機会も多いと考え、こちらで説明します。
見ることができる犬種
大型犬・・・秋田犬(ただし、ごくまれにしか見ることができません)
中型犬・・・四国犬、紀州犬
小型犬・・・柴犬
審査の区分
犬種の大きさの区分である「型」と性別区分の「部」と年齢区分の「組」に分けられます。
例えば「中型雄部若一組」(ちゅうがたおすぶわかいちくみ)と言う具合です。
全国展と違い、支部展/連合展では四国犬と紀州犬は同じ中型で一緒に見比べられます。
年齢区分の組は中型において次のように分けています。
幼稚犬
組・・生後5ヶ月未満 (超カワイイですぞ! 奥様を説得するには幼稚犬を見せるのが一番!)
幼犬組・・・・5ヶ月以上8ヶ月未満 (体は大きくなっても丸々としてカワイイ子犬)
若一組・・・・8ヶ月以上1年2ヶ月未満 (一転してスマートな体型に凛々しさが増すころ)
若二組・・・・1年2ヶ月以上1年10ヶ月未満 (立派な若武者ぶりに魅力が出てくる
時期)
壮犬組・・・・1年10ヶ月以上2年10ヶ月未満 (表情や気性に厳しさが増し完成近いころ)
成犬組・・・・2年10ヶ月以上 (風格や枯淡の味わいが加わり完成形に
なるころ)
評価の種類
審査の結果、若一組以上は「優良」「特良」「良」「可」の4段階で評価が決められ、
幼犬組は「幼優」「幼良」「幼可」、幼稚犬組は「幼稚優」「幼稚良」「幼稚可」の3段階で
評価が決められ
ますが、現在の展覧会の出陳犬のレベルでは、ほとんどが「優良」
(幼犬組では「幼優」、幼稚犬組では「幼稚優」)です。何か大きな欠点があった場合
(例えば噛み合わせの異常咬合や欠歯など)のみ「特良」以下になります。
むしろ出陳者の関心は、同じ区分の中でどの位置に評価されたか?で、それは判り易く
言えば審査結果の席次です。(ただし席次が決められるのは若一組以上で幼稚/幼犬組に
席次はありません) つまり若一組以上は、10頭の出陳犬がいれば1席から10席まで
必ず席次が決まるので、自分の犬がその何番目になるのかが最も興味深いところです。
また、席次によって以下の賞が授与されます。
成犬賞、壮犬賞、若犬賞・・・・成犬、壮犬、若二、若一の各組の優良評価の中で
上位犬から出陳申込頭数の3割(端数切上)に相当する
数だけ賞が授与されます。
幼犬賞・・・・・・・・・・・・・・・・・・幼犬組は席次は決めませんが、出陳申込頭数の
5割に相当する数だけ幼犬賞が授与されます。
幼稚犬賞・・・・・・・・・・・・・・・・幼稚優の評価を受けた幼稚犬は幼稚犬賞が授与されます。
そして、その展覧会での最高賞とも言うべき
日保本部賞・・・・・・・・・・・・・・総出陳頭数によって授与される数は違ってきますが、
各型・各部の成犬賞・壮犬賞の中から特に優秀犬が
選ばれ授与されます。
会場に関して
展覧会場は河川敷とか公園などの大きな公共施設の駐車場などで実施することが多いので
電車やバスで行くにはやや不便かも知れません。見学には車で行くのが便利かと思います。
会場内は運営本部テントがあり、その前に通常5〜6のリングがロープで仕切られています。
このリング内には、審査の先生、補助審査員、運営スタッフ、そして出陳者と出陳犬以外は
入ることができません。何の審査がどのリングで行われるかは、開会式で案内される(例えば
「第5リングは中型雄部全犬、審査は○○先生」の案内がある)のですが、各リングにも案内
板があり、審査区分を表示しています。
リング内で審査を受けている犬が何という名前で所有者は誰か?ということは出陳犬の
リードにつけてある出陳番号を「出陳目録」で照合すればわかります。出陳目録は、出陳者
には配られますが、一般の方は運営本部テントで購入しなければなりません。(支部によって
地域差あり) 関東地区では、1冊500円程度で販売しているところが多いですけれども
あまり早く購入しに行っても「出陳者優先なので余りがでるかどうか?受付終了後に来て
ください」と言われるし、後で行くと「もう売り切れました」と言われて手に入らないことも
あります。
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