かつては、シーズン中には毎週のように関東一円の展覧会へ出陳していたラン。最上位の日保本部賞をいただく時もあれば、最下位に並ばされて悲惨な目にあったこともありました。そんな時、多くの人は審査に抗議の気持ちを込めて出陳番号札を審査補助に返しリングから退出する、いわゆる棄権をするのでしょうが、「一生涯、棄権をしなかったハンドラー」を目指している私としては、審査結果が放送されるまで、一番後ろで立っているしかありませんでした。展覧会で勝つ嬉しさも思い出に残りますが、負けた時の悔しさも印象に残るもの。今となってはどの展覧会も楽しい思い出となりました。こんな素晴らしい思い出をくれたランに本当に感謝しています。飼い主の道楽で長時間の車に揺られ苦労をかけた分、これからは余生をゆっくりと静かに暮らせるようにしてやろうと思います。ですが、その前に最後にどこかで区切りをつけたいと
考えました。そこで、2004年10月31日に実施された関東連合展に出陳。すでに完成犬のため審査には出られませんので、参考犬としての登場です。現役時代と比べたら、管理が甘く、かなり見劣りした状態でしたが、初めてデビューした新宿区明治公園の会場で、ランの展覧会生活最後の思い出をつくることができました。 |